主に隊長の自転車通勤やサイクリングの記録や無駄話をつづってきた「隊日誌」は、移動いたしました。新隊日誌もご愛顧よろしくお願いいたします。

坂道自転車通勤隊隊員による自転車通勤とサイクリングの記録「隊日誌」

2008/08/13 ⁄⁄ taicho ⁄⁄ 自転車工作

080809event4.jpgさて、自転車発電というのは、あちらこちらで話題になったり、取り組んでおられる方や企業があるようですね。特許もたくさん出ているんだとか。海外でもあるという話を聞きました。

そんな中から、我々が参考にさせていただいていたのは、「(有)ひのでやエコライフ研究所」さんが出されていた「自転車発電装置」に関する情報でした。

鈴木靖文 環境のページ」には自転車発電機の作り方が掲載されています。

ちなみに、昨年レンタルさせていただいたのは、この(有)ひのでやエコライフ研究所さんでした。

(有)ひのでやエコライフ研究所さんの情報によると、自転車発電で得られた電力というのは、とても他愛もないものらしく、例えば、仮にエアコン1時間を自転車発電でまかなうとすると、14時間以上も自転車を漕がなければなりません。単純に比較できませんけれど、180kmのグランフォンド吉野だって7~8時間でしょ、14時間というのはとてつもない時間ですねぇ。

さらに、缶ジュース1本は23時間以上!!・・・こんな話を聞いたら、ちょっと缶ジュースを飲むのを躊躇してしまいますね。

驚愕なのは、最近話題のガソリン。なんと、ガソリン1リットルは139時間以上ということですから、もはや、想像を絶するエネルギーです。自動車はガソリン1リットルで10キロ~20キロほどしか進まないので、自転車で移動した方がよほど効率がよく思える。

・・・と、まあ、あくまで換算ということですけれど、エネルギーってものを何となく実感することができる、興味深い表現ですね。


ところで、これまで自転車発電機のことを話題にしながら、肝心の構造だとか、機構についてあまり触れてきませんでした。

まあ、大して語ることもない、ということもありますが、ただ、先述のとおり、先人の研究があってこそ、我々の自転車発電機も出来上がったということで、次にわずかばかりでも繋がればとの思いから、少し記述しておきます。

そうはいっても、ほとんど真似っこしてきただけの我々には、有益なノウハウがあるわけではないのですが・・・。


まずは、昨年レンタルさせていただいた自転車発電機についてお話しますと、この自転車発電機はよく出来ていて、たいていどこにでもある、スタンド付きのママチャリで発電できる構造になっていました。

スタンドで自立したママチャリの後輪下に、板に設置したオルタネーターを潜り込ませる感じで設置し、タイヤとオルタネーターのプーリー部分を接触させます。詳しくは、本家のサイトをご覧いただければよいのですが、ここから先は我々が経験したことです。全てにおいて、当然ですが、下記のようなことになるとは限りません。あくまで我々の経験です。

私たちは使い方が間違っていたのかも知れませんが、たびたびママチャリのタイヤがオルタネーターのプーリー部分を外して、ロスが発生しました。

そもそも、ママチャリはスタンドを立てて自転車を漕ぐということは想定されていないわけで、ひ弱なスタンドではブレが大きいのはあたりまえといえば当たりまえ。古くてホイールが歪んだ自転車であればなおさらのことで、子供などが一生懸命漕げば漕ぐほど、自転車が揺れてタイヤが外れてしまうわけです(そうか、自転車がしょぼかったのかっ)。


オルタネーターのプーリーも、本来はベルトを掛けて駆動させるものですから、タイヤと接する面も狭く外れがちな上、後輪下に置くだけでは摩擦も少ないので空転します。

これらは汎用性を持たせた構造上の代償だと思います。手軽にママチャリで発電できる装置として考えるならば秀逸なものですからね、あの構造は。

という経験を踏まえ、自作するならば、どういったものが考えられるか・・・。


ところで、隊長は、そうはいっても自転車乗りの端くれってことで、いちおうスポーツタイプの自転車を普段駆っているわけですが、考えてみればママチャリを持っていないのです。


080809event5.jpg一方で、固定ローラーだとか、3本ローラーという器具を持ってみえる隊員さんがいらっしゃる・・・ということで、この固定ローラーや3本ローラーを組み込んだ自転車発電機を工作しようということが目標にあがりました。

しかし、ここで課題となるのが、どうやって組み込むか・・ということです。まあ、方法は色々と考えられますが、できればスマートにやりたいなぁと思うのが人の子というか、欲の深い隊長ならでは。


特に、タイヤの回転をオルタネーターに伝えるプーリー部分。デフォルトのままではロスが大きいことは分かっているのですが、中々適当な方法が思いつきません。というか、思いついているのですが、工作の方法が思いつかないのです。

というのも、金属を加工するというのは素人には無理でしょ。さて、どうしたものかと考えあぐんでいたところ、なんと隊員さんに金属を加工したり、溶接したりできる方々がいらっしゃることが判明。

さっそく協力を仰ぎ、快諾してくださった隊員さんらの手によって、プーリー部分に金属の筒などが溶接されたのでした。

ご当人らによれば、何のことも無いことも、われわれ素人にとってはとても実現できないことでしたらから、この課題をクリアしたことをきっかけに、自転車発電は大きく進展しました。

坂隊の隊員さんらはそれぞれの道のプロなわけで、寄らば文殊の知恵という感じで、いろんな可能性があるのだということを今回、あらためて実感した次第です。


080809event6.jpgオルタネーターとローラー台との接合は、技能をもった隊員さんのアイデアで、それぞれ個性的な方法で進んでゆきました。もちろん、きっちり"プロの仕事"として。一方、電子工作部分も様々な工夫と尽力があって、最終的にはキレイにまとまってゆきました。


ちょっと詳しい話はよそのサイトで探していただくとして、簡単に説明しますと、自動車のオルタネーターは自力では小さな電力しか取り出せません。

正確には、オルタネーターには永久磁石が入ってないのです。で、どうなっているかと言いますと、中にはコイルがありまして、電圧を入れてやると電磁石ができるのですね。


ですから、オルタネーターには出力だけでなく、入力用の端子がついているのです。問題は、どれが入力用なのか?出力用なのか?ということになります。

ということを、かつて、えらい苦労して調べた先人達がいらっしゃるのですが、我々にはその道のプロがいたおかげで、爆発させることもなくスムーズにこの行程をクリアしました。


当初、入力用の電気を取り出す装置として、自転車ダイナモを用意しました。バッテリーや電池を使わないので、見た目で疑われることもなく(なんだ、電池使ってるじゃん、みたいな)、イベント的には都合が良いのです。

ただし、自転車用ダイナモを設置するのが難しかったため、自動車部品のモーターを搭載するように仕様を変えました。もとい、正確には隊長は何もしていないので、そのように変えていただきました。

しかも、ダイナモは交流(AC)で発電してるため、オルタネーターに入れる際に、直流(DC)に変換する必要があり、整流するためのダイオードブリッジなどの部品が必要となりますが、最初から直流モーターを利用すればその部品も不要ってことで、この仕様は中々効率が良いですね。あの火星人みたいなダイオードブリッジを使わないのは少し寂しいですけれど。


ただ、3本ローラーではダイナモをそのまま利用しました。ただし、このダイナモはリレースイッチなどと連結して、電力が入ると跳ね上がる仕組みになっています。

走り出してオルタネーターに磁界ができたら、余計な負荷を取り除くため、オートマチックでダイナモが外れる、という按配です。

しかしながら、理論上は問題ないはずの回路も、どうしてか作動せず、原因不明のまま、手動のままイベント当日を迎えてしまいました。まあ、そんなのも許されるのが大人という感じがします。学生だったら、とことん突き詰めてゆくんだろうなぁ。

というわけで、ご興味のある方は探求してみてください。オートマ自転車発電機。


以上、なんだか肝心なことを書いていないまま、疲れてきましたのでこの辺でおしまいにします。結局、世の中の役に立てない?隊日誌です。

●関連:隊日誌「自転車発電~飯田まつり・りんごんの日に
●関連:訓練記録「飯田りんごんで自転車発電

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